秘密の一夜で、俺様御曹司の身ごもり妻になりました
 彼と目を合わせないようにしてそう伝えたら、とても静かな声で名前の呼び方を訂正された。
「総司だよ。神崎さんじゃない」
 その声にビクッとなってつい彼と目を合わせてしまった。
「あの……」
 彼のダークブラウンの瞳に捕縛され、言葉がなかなか出てこない。
「総司だよ」
 ニコッと微笑む彼。
 こういう笑顔の時の彼は怒っているから素直に従った方がいい。
「……総司。あの……だから、私はホテルに泊まります」
 彼の言うことを聞きつつも、自分の主張を繰り返したら、笑顔で却下された。
「ダメだよ」
「でも……神崎さ……総司は兄の親友としか思えない」
 思い切ってそう伝えたら、彼に頭を掴まれていきなり唇を奪われた。
「んん……!」
 驚きで目を見張る私。
 最初は強引だったけれど、キスは次第に優しいものに変わり、気付けば私も彼の背中に腕を回して夢中になって応えていた。
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