君とわたしの物語〜絶対関わりたくなかった君との恋物語〜

季節が少し進み、
学校内は体育祭モード。

何の競技に出るか、みんなで決める。

「ねぇ、実桜!二人三脚にしようよ!」

「うん!いいよ〜。」

黒板の【二人三脚】の所に
相原、杉元、と名前を書く。

みんな何でも良いのか、
特にジャンケンなどする事もなく競技が決まった。

「体育祭ってさ、フォークダンスがあるよね!
 男女で踊るやつ!
 ちょっとドキドキするよね〜♪
 レンくんと踊りたい〜♪」

「全校生徒多いからねー。回ってきたらいいね!」

【体育祭 当日】

5月とは思えないほど、強い日差しが降りそそぐ。
暑すぎる…!

みんなそれぞれの団カラーの
ハチマキを着けて、やる気満々。

私も暑いのは苦手だけれど、
体育祭のムードは好き。

ハチマキもしっかり巻く。

シズナはと言うと、
綺麗にふたつ結びにした髪が乱れるのが嫌らしく、
タオルの様に首に掛けている。

「あはは!実桜、きちんとハチマキ巻いてる〜。
見かけによらず、真面目だよねぇ。
私も見ならなきゃかな。」

「見かけによらず、は余計じゃない?笑」

元の顔が少し派手なのもあって、
化粧をするようになってから
ギャルっぽいなどと言われるようになった。

今まで、そうやって言われたことが無かったから少し新鮮。

体育祭は
リレー
棒倒し
騎馬戦
二人三脚
綱引き
大玉転がし
玉入れ
パン食い競争
障害物競走
借り物競走

体育祭らしい種目が並んだ。

私が出るのは
シズナとの二人三脚だけ。

あとの種目は
テントの中の日陰で見守るのみ。

【次は騎馬戦でーす。
 騎馬戦に出場する生徒は入場門に集まってください】

放送部のアナウンスが聞こえる。

入場門近くのテントに入っていた私たちは
何となくボ〜ッと集まる生徒を眺めていた。

ふーん、騎馬戦は男の子だけなんだ。
危ないしね。

集められた生徒の中に一際目立つ
金髪くんと背の高いヤンキーくんが見えた。

「あ、レンくんだあ!!騎馬戦出るんだ!
 応援しよ〜♪」

シズナが大きな声を出すから、
2人がこちらに気付く。

「あ♪おーい!レンくーん!」

シズナが嬉しそうに
大きく手を振ると金髪くんが
ヒラヒラと手を振った。

その横でヤンキーくんは
こちらをキッと睨んでる。

なんで?怖っ・・。

てか、ちゃんと体育祭も出て
競技にも出るんだ。
何か、意外。

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