LOVEPAIN⑦シリーズ全完結しました
その花子そっくりのぬいぐるみは、
取れたのだけど、
なんだかんだ5千円近く使った。



そして、余った大量の百円玉で、
他のユーホーキャッチャーを一杯して、
ウサギの大きなぬいぐるみと、大量のお菓子をゲットした。



「絶対、買った方が安かっただろうね」



私は花子にそっくりなそのぬいぐるみを、胸に抱く。


それはけっこう大きくて、抱き心地がいい。



篤は大きな透明の袋に、ウサギのぬいぐるみと、大量のお菓子が入ったそれを持っている。


二人で、そうやって家路を歩いていると。


二人組みの若い男性が、こちらへと歩いて来た。

歳は、私達より少し上くらい。



「鈴木広子ちゃんですよね?」


前からその二人組みの一人にそう声をかけられ、無視する事も出来ずに、曖昧に頷いた。



「俺、広子ちゃんのDVD持ってて。
本当にお世話になってます」


そう冗談っぽく言われるけど、凄く不快だった。


こうやって、顔を指される事は初めてではないし、珍しくもない。


だけど、私はもうAVは辞めたし、
それに、彼氏である篤の前で、辞めて欲しい。


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