幸せとはこの事か

カキツバタ

1年後
久々に集まる。
あれ以来連絡を取り合ってなくなぁなぁのまま卒業してしまったからだ。
おきな「みんなに会うの久しぶりだね」
紅幸「そうだな」
この春から私たちは2人で暮らしてる。私の部屋に紅幸くんが引っ越してきたのだ。
引っ越す前に紅幸くんが私のことを紹介したいからとお父さんのお家に伺ったら、とても優しく迎えてもらえた。
紅幸父「おきなちゃん、子不孝だった私の代わりに紅幸に愛情を注いでやってくれないか」
紅幸「父さん恥ずかしいからやめて」
おきな「ふふ、もちろんです」
そして、一緒に暮らすことも許可を貰えて正式に一緒に暮らせることになった。
私側にも「これから大切な人と同棲します。家賃も光熱費も自分たちで頑張りますので今までありがとうございました」と連絡はしたが、一通「それについては気にしないで。貴女が選んだ人ならきっと優しい子でしょう?ちゃんと卒業するまでは家賃も光熱費も私たちが負担するから。最後くらい子孝行させて」と、来てるからまだ甘えさせてもらうことにした。
おきな「いつか、お母さんとお父さんに紹介できたらいいな」
紅幸「それまでに礼儀と作法ちゃんとしないと…」
おきな「大丈夫だよ」
そうやって私たちは同棲を始めた。
同棲して1週間ぐらいのころに、プロポーズされた。
紅幸「おきな、俺と結婚してくれませんか」
そうやって左手の薬指にはめられたのは至ってシンプルだけど小さなダイヤが埋め込まれている。
おきな「え…」
紅幸「ずっとそばにいて欲しい」
おきな「…私でいいの?」
紅幸「高校から言ってるけど、俺はおきながいい」
おきな「…うん。私でよければ」
紅幸くんは苦しいくらいハグをしてくる。
おきな「苦しいよ、紅幸くん」
紅幸「いやなんかもう幸せすぎて」
おきな「一緒に結婚指輪買いに行こ」
紅幸「明日にでも行こう」
おきな「お金そんなないでしょ」
紅幸「安くても俺ら2人だけのものが欲しい」
おきな「そうだね、わかった。あ、そうだ…どうしよ。大学の書類」
紅幸「卒業までは今の苗字続けててもいいと思うよ」
おきな「んー…いや。まだ間に合うし、書類提出し直すよ」
紅幸「いいの?」
おきな「うん、いいよ。けど、その前に婚姻届書かないと!」
紅幸「明日、市役所行こう」
おきな「あ、でも証人欄どうしよっか…」
紅幸「…踏ん切りをつけたい」
おきな「会えるかな」
紅幸「きっと、俺らなら大丈夫。」
そう言って今日、都合が着いたから会えることになったのだ。
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