地味同盟〜地味男はイケメン元総長〜
「……沙良、あんたは自分が勉強したくないだけでしょうが」

「あはは、バレたか」

「でも集中出来ないなら気分転換は必要だよ。取りあえず一度出ようか?」

 さくらちゃんが沙良ちゃんに同意する形で決まり、あたし達は取りあえず図書館から出ることにした。


「あー息がつまった。あたし静かなところって苦手なのよね」

 外に出た途端そう言って伸びをする沙良ちゃん。

 どうやら本当に自分が出たかっただけみたいだ。


 でも他二人はあたしに気を使ってくれたのは分かり切っている。

「ごめんね、あたしのせいで……。勉強邪魔しちゃったよね」

 だから謝ったんだけれど……。


「いいよ。丁度切りのいいところだったし」

 と美智留ちゃんが言う。

 そしてさくらちゃんは。

「実はあたしも集中出来なかったんだ。本がたくさんあると読みたくなっちゃうから」

 と困ったように笑っていた。
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