桃色溺愛婚 〜強面御曹司は強情妻を溺愛し過ぎて止まらない〜
相談? 初対面の私に馬場さんが相談したいことって何だろうか。彼女が匡介さんから話を聞いていたとしても、実際に会うのはこれが初めてなのに。
それでも私にそう話してきた馬場さんの様子に嫌な感じは無かったので、すぐに頷いた。
「それはこのインコの赤ちゃんの事ですよね? もしかして馬場さんが私をここに呼んだのって……」
インコたちと私を交互に見ていた馬場さんを、その様子に何となく彼女が私に話したいことが分かってきた。でもいったい何故?
いつの間にか私の後ろに移動していた匡介さんも、この事を分かっていて私をこの場所に連れてきたんだろうか。
「そう、この二匹のインコの子供を育ててくれないかしら? もちろん匡介の了解は取っているわ、後は杏凛さん次第なの」
「匡介さんも……? そうなんですか、でも私だけでインコの赤ちゃんを育てられるか……」
動物は好きだし、一緒に暮らしている匡介さんの許可があるのならこの子たちを飼いたい気持ちはある。使用人の寧々が毎日通ってくれてるとはいえ、私が一人で過ごす時間は決して少なくは無い。
「杏凛、飼い主は君だけじゃない。俺も君と一緒にこの子たちの面倒を見るから。それに俺や寧々がいない時間にこの子たちが居てくれれば寂しくないだろう?」
「……そう、ですね」
匡介さんが私のことを考えてそう言ってくれるのは嬉しい。忙しい彼がいつも深夜に帰ってきて朝早くに家を出るのはいつもの事だから。
でも……一人寂しい時、本当に傍にいて欲しいのは貴方なんだと気付いてほしかった。これはきっと契約妻でしかない私の我儘になるんでしょうけれど。