桃色溺愛婚 〜強面御曹司は強情妻を溺愛し過ぎて止まらない〜
「杏凛、そんな事を言って俺を困らせないでくれ。もう俺が君に出来る事なんて……」
困ればいい、私の事で思い切り悩んで迷って。でも私と離れるなんて答えを選ぶのは許さない、私は素直になるから、匡介さんも本当に気持ちを教えてよ。
「イヤです、匡介さんを困らせるのは私の特権です。本当に出来る事、もう無いんですか? 少なくとも私は匡介さんにしてあげたいこと、もっとたくさん見つけました」
「……杏凛?」
戸惑って困ってる顔なんて珍しくて、せっかくなら写真に撮って保存しておきたいくらい。でも我慢します、これからもっといろんな匡介さんの表情を見せてもらうつもりですから。
私は椅子から立ち上がり匡介さんの前に立つ、背筋を伸ばして今までで一番緊張してるんじゃないかってくらい心臓がドキドキしてた。
「私たちが契約結婚をした本当の訳、郁人君の事はもう解決しました。祖父の会社が本当は黒字だということも確認できました。もうこの契約結婚を続ける理由はない、だから終わりにしましょう?」
「……ああ、そうだな」
そんな辛そうな顔をするなら、素直になってくれればいいのに。そう思うけれど、きっとまだ匡介さんは私の想いに気付いてないから。
「この契約結婚を終わらせて、本当の夫婦になりませんか?」
「……?」
そんな呆気に取られたような顔しないで、一番伝えたい言葉はこれからなんです。ちゃんと聞いて知って欲しいの、今の私の想いを。
「……好きです、匡介さんが。私はあなたと本当の夫婦になりたい、これから匡介さんと大人の恋がしたいんです」