碧天の下で、純白の球、夏に泣く。

side 御白



「いやー、ピッチャーである、
日向選手はものすごい球を投げますねぇ。」

「そうですねぇ。
さすが、プロ大注目の選手ですね!!」


テレビから流れる試合中継。

病院の方が気を遣ってくださって、
病室でテレビを見ることができた。



「‥プロ、か。」




すごいな、斗蒼くんは。


勉強もできて、カッコよくて、優しくて。
なんでもできる、すごい人。




そんな斗蒼くんが、
私のことが好きだと言ってくれる。


「‥‥‥ふっ、くっ‥‥ふぇっ。」



こんなに幸せなことはない。

幸せで、でも、苦しい。





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