碧天の下で、純白の球、夏に泣く。


「もっと、一緒にいたいよぉ‥。」


涙がずっとずっと流れて、止まらない。

ギュッと布団を握ると、
寂しさと悲しさが込み上げてくる。



「‥っ。」



斗蒼くん。
斗蒼くん斗蒼くん。



「‥大好き。」





私を好きになってくれて、本当にありがとう。






「斗蒼くんに伝えないと。」


私は、多分、もう、ダメだから。



つい昨日まで、
友達と笑って動いて、
斗蒼くんと話して、笑って。


当たり前の日常だったのに。



今、もう下半身が動かしづらい。


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