冷徹弁護士は奥手な彼女を甘く激しく愛し倒す



ずっと、居場所が欲しかった。
必要とされることでしか、自分の存在意義を見出せなかった。

だけど岩倉さんは、そんな私にとにかく与え続けてくれた。怖いとすら思えないほど、すっかり安心しきって笑ってしまうほど、たくさん。

岩倉さんがいて、岩倉さんが私を思って揃えてくれたものがそこら中にある部屋。
岩倉さんが与えてくれた優しさや想いがたくさんつまったあの部屋が私の欲しがっていた居場所なら、こんな幸せなことはない。

「私も、愛情をたっぷり注ぎますね」

岩倉さんが惜しまず注いでくれた包囲網みたいな愛で溢れた部屋でのこれからの生活を思うだけで、気持ちが立ち上がり前を向く。

こんなにも満たされた自分を、初めて知った。

「早く片付けろ。寄り道して、一緒に帰ろう」


岩倉さんと暮らすあの部屋が、私の居場所だ。








END





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