ずっと甘溺愛婚 ~それでも性悪お嬢様は俺様御曹司に溺愛される~
ただそれだけの事なのに……いつもと違う聖壱さんの行動と、彼の言う【お仕置き】という言葉によって私の身体は敏感に反応してしまう。
「こら、逃げようとしても無意味だって分かってるだろ?」
「だって、聖壱さんの手つきが……!」
そう聖壱さんが私の身体にボディーソープの泡を優しく伸ばしていく、その手つきは私には彼の愛撫だとしか思えなくて。そう思うと余計に私の身体の芯は熱を持ち始める。
意地悪だわ、こんなの……今まで聖壱さんに色んな事を覚えさせられた身体は、この行為に素直に反応することくらい分かっているはずなのに。
「ただ身体を洗ってやってるだけだろ、それとも香津美は……何か別の事を考えた?」
わざとこうやっているくせに、そんな事を言うなんて!ニヤリと笑った聖壱さんに腹が立つのに、性感帯に触れそうで触れない彼の手にジリジリと焦らされて文句も言えない。
「あ……んッ……もう、やめ……」
これ以上は止めて欲しい。こんな風に焦らされるくらいならいっそ……そう思って彼のシャツを掴んだのだけれど。
「駄目だろ、香津美。これはお仕置きなんだから。」
そう言った聖壱さんの微笑みはいつもよりもずっと残酷で、これくらいで許す気は彼にはないのだと思い知らされる。そんな聖壱さんにもゾクゾクとさせられてしまう自分自身も、やはり相当彼に夢中なようだけど。