ずっと甘溺愛婚 ~それでも性悪お嬢様は俺様御曹司に溺愛される~
「や、あっ……」
私が我慢出来ずに声を漏らすと聖壱さんは意地悪く微笑んで見せ、指で触れるのを止めてしまう。彼にもっと触れられることを期待していた私の身体は、もう奥の方から疼いてるというのに。
自分だって欲情しているくせにそれを我慢してまで、私へのお仕置きを優先しようとするなんて。ここまでしても、聖壱さんはまだ私の事を苛めたりないというの?
「ど…して、そんなに意地悪……?」
「そんな簡単に気持ち良くなってちゃ駄目だろ?お仕置きは、まだ始まったばかりなんだから。」
普段より低い彼の声に、ゾクリと身体が震える。でも聖壱さんはそんな事はお構いなしに私を抱き上げて、身体を拭くこともせず寝室のベッドへと連れて行った。
寝室はエアコンが効いていて、濡れたままの身体をあっという間に冷やしていく。そんな私の長い髪や身体から落ちる水滴でシーツに染みが出来る。さすがに私も少し腹が立ってきて、振り返り文句を言いかけると……
「ここまですること無いで……何よ、それ?」
聖壱さんが手に持っているのは黒いネクタイ、まさかとは思うけれどそれで私の事を……
身体が小さく震えたのはエアコンで冷えたせいなのか、それともこれからされる事への恐怖……?