ずっと甘溺愛婚 ~それでも性悪お嬢様は俺様御曹司に溺愛される~
「それで私の手首でも縛ろうっていうの?そんなことしたら、いくら聖壱さんだって許さないんだから。」
今まで私は誰かにそんな風に扱われた事なんて無い、プライドだけは無駄に高いので聖壱さんの良いようにされるのは納得いかないわ。私は、痛い事なんて大っ嫌いなんだから。
どうやって聖壱さんを止めようかと必死で考えていると、彼は薄く笑って……
「心配しなくても、香津美に痛い事なんてしない。だけど反抗するようなら、その手首も縛ってやってもいいがな。そうされたくなければ目を閉じろ、香津美。」
暗に「大人しくしてないと、次は嫌がっても許さない」と言われたような気がして、私は渋々瞳を閉じた。彼の持っていたネクタイは、手首を縛るためではなく私の目隠しに使われた。
何も見えない状態で肩を押されて、何も抵抗出来ないままベッドに仰向けに倒される。
「ちょっと待ってろ。」
そう言って聖壱さんは私の傍から離れて寝室から出て行ってしまう。
……まさかこのまま放置プレイってことは無いわよね?風邪をひいてしまいそうなんだけど、なんて余裕があるのか無いのか分からない事を考えてしまう。
でも聖壱さんはすぐに寝室に戻って、私の傍に来た。ちょっとだけホッとしたその瞬間、私の肌にサワサワと何かが触れた感触がして。
「やっ!なに……?」
聖壱さんの指や手のひらじゃなかった、もっと何かこう柔らかくてくすぐったい物で……!