【完】素直になれない君と二度目の溺愛ウェディング
「じゃあ、レナ送って行くよ」 そう言って北斗はタクシーを一台つかまえようとした。
いつだってそうだ。
北斗の家と私のマンションは反対なのに、彼はいつだって遠回りして私を送ってくれる。
そんなさり気ない優しさが大好きだった。 しかしすかさずに海が私達の間に割って入る。 …まただ!ここ数ヵ月ずっとそうなのだ。
「レナちゃんのマンションを経由していくとほっくん遠回りになっちゃうだろう?
俺が送って行くよ。ついでだし」
「そう?…レナ、それで大丈夫?」
ちらりと北斗が私の顔を見やる。 全然大丈夫じゃない!絶対嫌! とは口に出せなくて。
何故ならば…実際に北斗が私を送って行くと遠回りになって…偶然にも海と私の住んでいるマンションは近いのだ。
数回飲みに行って判明した事実。それからは海が私を送って行くのが定番になってしまった。
「ほっくん、先に乗って。 じゃあ、また明日会社で」
「ああ、海ありがとう。 レナもまた連絡するね」
「うん………」