【完】素直になれない君と二度目の溺愛ウェディング

だから人聞きが悪いって言うのよ。  白鳥翔は確かにちゃらんぽらんな男に見えたけれど、一応SIRATORIセキュリティーの一人息子で友人の息子でもある。

素性は明らかだったのに二人の交際を中々認めなかったのは、ただ単に父の子供っぽい嫉妬だと私は思っている。

悔しいけれど白鳥翔はルナとヒナを大切にして、おまけにルナの愛猫と愛犬まで養っている。 お嬢様育ちのルナに何一つ苦労をかけていない。

そこだけ切り抜けば、白鳥翔は誠実な男だと思う。 …人間性はまた別の話だが。

父は結局自分以外の選んだ男は全員嫌なのだと思う。

「騙すって…。私騙されたりしていないわ…!」

「いや、絶対に騙されている。ルナのような事を言い出して!」

「何よッ。何が騙されてるっていうのよッ。
大体ルナだって白鳥翔に騙されてなんかいないじゃない!
お父さんがあの時二人の交際に大反対しただけで、きちんと付き合って
子供が出来たから手順をきちんと踏んで結婚までしたじゃない。 それに今ルナもヒナも幸せそうだわ!
人聞きの悪い事ばかり言わないでよ!」

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