【完】素直になれない君と二度目の溺愛ウェディング

その楽しかった延長線でついつい次の約束もしてしまった。 後から冷静になって考えれば私の方がノリノリで車まで出すと言ってしまったのだ。

その失態を犯した事に気が付いたのは、帰ってからだ。  またどこかに行こうなんて、海にとってもただの社交辞令だったのかもしれないのに。だって私なんかと一緒にいたって楽しい訳ないのに。

とはいえ、来月の頭の休日に牧場までピクニックに行く事は決定してしまったのだ。
そしてそれをどこかで楽しみにしている自分が、嫌だ。

「さ、仕事仕事。」

新商品の資料に目を通して、企画会議の準備をしなくちゃ。 
これからもっと忙しくなる。

店頭への販売促進グッズも作らなくちゃいけないし、試食イベントの計画も練らなくちゃ。

遊びに行く事に浮かれてばかりいちゃ駄目。 もっと気を引き締めなくては…。 残業も増えるだろうし、あんまり海の事は考えないようにしよう。

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