愛の距離がハカレナイ
私の中に何かが落ちて来たようか気がした。

「すぐは無理だろうけど、もう少し気楽に考えてごらん。真面目な事は武田さんの長所であるけれど、度が過ぎると短所になってしまう事もある。」

私の頭はぼんやりとしていたが、いつの間にか篤志さんの言葉にゆっくりと頷いていた。

「阿里。水島が向こうへ行く前に南川課長に食事に誘われたって言っていたよね。それはまだ実現していないんでしょう?」

何か思いだしたように香澄が言った。

「うん、お互い忙しいからね。」

私はポツリと言った。

「水島に遠慮する必要がなくなったんだから、行ったら良いじゃない。」

無邪気に笑う香澄の頭を篤志さんがそっと撫でた。

「そういう事。水島くんが…、とかその上司が…ではなくて、自分でいろいろ動いてごらん。」

私の不安気な表情を見て、篤志さんが言った。

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