愛の距離がハカレナイ
これ以上、仕事の鬼を待たせるわけにはいかない。

「ごめんね、内田さん。」

私は香澄に頷くと、慌てて駆けだした。

案の定、怖い顔をした南川課長が運転席で待っていた。

「遅い。」

「すいません。」

最近は、社用車を私が運転することも増えてきたが、今日はどうやら違うようだ。

「今から新規の客の所に行く予定は伝えてあったはずだ。こういう時は、特に時間は厳守だろう。」

久々にきつい口調の南川課長。

「すいません。出る時に少し捕まってしまいまして。」

私は言葉を濁す。

私の様子に、不服そうな表情を崩さない南川課長。

「うまく契約が取れたら、君をメインの担当に据えたいと思っているんだ。」

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