愛の距離がハカレナイ
「武田さん、待ってくれ。」

少し間が空いて、南川課長が追いかけて来る気配を感じた。

すると目の前に‥。

「阿里!」

ありったけの声で私を呼ぶその声は‥。

私は思いきり駆けだした。

そしてあの時と同じように、祐介の胸に飛び込んだ。

こないだと違ったのは‥。

今回はしっかりと祐介は私を抱き留めてくれた。

「どうして祐介は私のピンチにこうして現れるの?」

「内田が旅行でベトナムに来て‥。」

祐介は私から離れると、そっと額にキスをした。

「阿里と南川課長が良い雰囲気だから、そのうち付き合い始めて結婚するんじゃないかって言うんだ。」

「そんなこと…、あるわけない!!」

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