愛の距離がハカレナイ
私は何かの感情がこみ上げてくるのを感じる。

「姉に相談したら、店に武田さんを連れて来いと言われ、そうした。そしたら姉は言ったんだ。」

南川課長に視線を向けられる。

「その気持ちを大事にしろって。そしてそんな大事な相手の手を離してはいけないって、強く強く言われたんだ。」

あの食事会にはそんな意味合いもあったんだ。

いつも冷静な南川課長が段々興奮してくるのが伝わってくる。

「どうして私ではダメなんだ?水島よりすべての面で私は優れていると思っている。」

私は一度南川課長を睨むと、車のドアを開けた。

「とにかく仕事に戻りましょう。そしてきちんと話す時間を改めて取りましょう。」

私は荷物を持って歩き出した。

もうダメだ…。先の事は考えず、きちんと私の思いを伝えよう。

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