愛の距離がハカレナイ
こんな優しい声の水島にドキドキする。

「水島って呼ばれてもな‥。」

私は大きく首を何度も横に振る。

「無理だよ、そんな急に。もういいから下ろしてよ。」

私はじたばたと手足を動かす。

「こら、阿里。本当に落とすぞ。」

睨みつける水島の表情はいつもよりずっと甘い。

「だって水島が近い‥。」

言葉の途中でまたキスされた。

「ん‥、んん‥。」

「お前、案外可愛い顔をするんだな。」

私はあまりにも思いがけない言葉に動きを止める。

「水島、お腹空いてない?」

私は水島の首に手を回しながら、白々しく話題を変えた。

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