ロミオは、愛を奏でる。
「わぁ!おいしそうなのいっぱいありそう!」
列に並びながら背伸びをしてスイーツを見た
「よかったね、イト
いっぱい食べな」
「うん!リョーちゃんは?どれにする?」
「オレは、イトのひとくちちょーだい」
「うん!」
「前の子のドレス、背中めっちゃ見える」
「ホントだ」
「肌キレー!若いね」
「あーゆードレスって下着つけてないの?」
「え、じゃあ、ノーブラ?」
「じゃね?」
後ろから男の人の声が聞こえてきた
たぶんイトのこと言ってる
大人っぽく見えるように
選んだドレス
背中があいたデザインだった
「顔もかわいいよ」
「あ、ホントだ」
「めっちゃタイプ」
「抱きてー!」
「オマエそれ犯罪だろ」
「あの子誰?」
「新郎の妹だって」
ヤダな…
見られてる
イトは
リョーちゃんに見てほしくて着たのに…
「イト、前行きなよ」
リョーちゃんに背中を押された
リョーちゃんの手が直接肌に触れて
ドキドキした
「イトの好きなの取りなよ
あ、オレ、コレ食べたいかも…」
リョーちゃん
私の背中
隠してくれた?
「うん…リョーちゃんコレは?」
「あー、ソレもおいしそうじゃん」
「いっぱい取っちゃうね」
「うん
女子は、甘いの別腹だろ!」
背中にリョーちゃんの体温を感じて
ドキドキした
リョーちゃん
大人ぶってごめんね
ただリョーちゃんに見てほしかったの