また君と恋する
中間考査が近づき、試験前1週間は全部活停止になった。

といっても、私は部活に入っていないので関係ないんだけど。

授業が終わって職員室に行くと、ここも中間考査の影響で先生の机まで寄るのは禁止されていた。

「あっ、先生!」

ちょうど用のあった世界史の先生が出入口付近にいたので呼んだ。

50代後半の細身の先生。物静かで授業も淡々と進める。

生徒からは好かれも嫌われもされない印象。だけど。

「どうした」

「No.4のプリントを失くしちゃって、もらえませんか?」

「分かった」

先生はすぐにプリントを持って来てくれた。

「ありがとうございます」
< 151 / 475 >

この作品をシェア

pagetop