また君と恋する
「……葉石は、世界史と英語は成績がいいけど、数学と古典が苦手だったな」

「えへへ。嫌いなもんで」

笑って誤魔化す。

「まあ、頑張りなさい」

私はこの先生にいい印象しかない。

担任でもないのに、授業を担当した生徒の成績を自分の教科以外も知ってくれている。


翌日。

私は放課後に深丘の時間を借りて、世界史のプリントの答えを写させてもらうことになった。

どうせなら、ということで一緒に勉強することになり、世界史の先生が社会科の特別教室を貸してくれた。

「世界史と英語は由麻に教えてもらお」

「じゃあ代わりに数学と古典教えてね」

「げっ……」
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