また君と恋する
深丘は勉強が得意な方ではない。体育、家庭科、音楽の成績は完璧なのに。

まあ、私も人のこと言えるような成績ではないけど。

そんな話をしながら特別教室のある別棟へ向かっていると、前から結大君のグループが歩いてきた。

「あれ、どこ行くの?」

「これから社会科室で勉強。世界史の先生が使っていいって」

「えっ、いいな。俺も行っていい?」

そう言われてちょっと驚いたけど、拒否する理由がないので頷いた。

志希は結大君に無理やり付き合わされ、他の男子は勉強するつもりがないようで先に帰っていき、私達4人で勉強することになった。

「そんなプリントあったっけ?」

私が世界史のプリントを出せば開口一番に結大君の声が飛んでくる。

「世界史はほぼプリントから出題だよ」
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