また君と恋する
私は好きな教科ばかり勉強して嫌いな教科を後回しにしちゃうので、できる教科とできない教科の差が激しい。

そして、志希。

本当に裏切らないというか、何というか。

全教科完璧。普段から予習復習をちゃんとしているので、わざわざ試験前に詰め込むようなことはしないと言う。

ただ、『家庭科の実技の成績だけは悪い』と結大君にバラされて焦っていたので、完璧人間じゃなくてちょっぴり嬉しく思ったのは内緒。


帰り道。

結大君と深丘と別れて、志希と2人きりになる。

そういえば、同じ家に住んでいても一緒に下校するのは初めてかも。

「なんで俯いてんの?」

緊張していつの間にか下を向いて歩いていたようで、勢いよく顔を上げれば、志希がくすっと笑っていた。
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