また君と恋する
「そーいう感じじゃなかったけど。なんかあたしに幻滅してるみたいな」

はぁ……、とまた難しい顔をして深丘がため息を吐いた。

深丘の力になりたいけど、こればかりはなぁ……。

私が深丘の彼氏に聞いてもいいけど、友達の私に教えてくれるとは思えない。

困った、と腕を組む。

「え~、でも怪しい女はいるじゃん!」

「それ、前も言ってたけど。有馬さんのことでしょ?」

「えっ!?」

“有馬”

その言葉に大きく反応してしまった。

2人の視線がこちらへ向いて、慌てて自分の口を手で塞ぐ。

しまった、という表情をあからさまに出して、当然突っ込まれないはずがない。
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