極上パイロットの赤ちゃんを溺愛初夜で宿しました
そんなやり取りをしているふたりに兼平百合香が声をかけてきた。
「ふたりともおしゃべりはそのくらいにしておきましょうね。そろそろ時間よ」
並んで立っていた美羽と萌子の肩をトントンと軽く叩いて通り過ぎていく。
彼女はふたりより五年先輩でグランドスタッフを取りまとめる立場にいる。名前のとおり百合の花のように凛とした女性で後輩たちの面倒見もいいため、みんなから慕われる存在だ。
結婚して一児の母でもある百合香は、半年前に育児休暇から復帰したばかり。時短勤務をしながら責任のある仕事も任され、上司の信頼も厚い。
「はい」
スカーフを急いで結び、萌子とふたり百合香を追いかけた。