極上パイロットの赤ちゃんを溺愛初夜で宿しました

翔がクスッと笑う。キラッと音が聞こえるような眩しい笑顔だった。

ふとしたときに見せる、彼の微笑みにノックアウトされる女子が空港では続出しているという。嘘か本当か知らないが、実際に失神した女性がいるのだとか。
つまり相当危険な笑顔だ。


「藤倉さん、結婚相手を探してるの?」
「そ、そうですね……。結婚したいわけではないのですが」
「結婚したくないのに婚活パーティーに?」


そこまで正直に白状しなくてもよかったかもしれない。翔に突っ込まれ、余計な情報まで晒したことを後悔する。しかも、そういうパーティーに出席しておいて結婚したいわけではないなんて、支離滅裂もいいところだろう。


「……諸事情がありまして」
「諸事情?」


彼の興味を引いたのか、目の奥でなにかがかすかに光ったように見えた。
美しい顔立ちに真正面から見つめられ、言葉を発せられない。


「その話、詳しく聞かせてもらえる?」
「えっ? な、なんででしょうか!?」
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