極上パイロットの赤ちゃんを溺愛初夜で宿しました

いきなり彼に手を掴まれた。疑問形で優しく聞いた割に強引な出方だ。


「悪いけど、こっちで話をしよう」
「ちょっとお待ちください!」


そのまま手を引っ張られたため、急いで足を踏ん張る。


「まだパーティーは途中ですし困ります!」
「それじゃ、参加は取りやめますって言っておいで」


穏やかな笑顔なのに言葉は強硬だ。美羽の意見など聞くつもりがないように見える。


「なにをいきなり」
「結婚したいんだろう? 俺ならキミのその要望に応えられる」


話が無茶苦茶だ。結婚に応えられるとはいったいどういうことなのか。


「それとも、そのパーティーで目ぼしい相手がいた?」
「……それはまだですが」


第一ステージを終えた段階で印象に残る人はいない。
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