【完結】年上御曹司と始める幸せお見合い結婚
パンケーキ?パンケーキを食べに行くの?なんだか、女の子みたい……。って、そんなことはないか。
きっと甘いものが好きな方、なのかな?なんて思いながら、彼の後ろを歩いた。
「美鈴さんは、甘いもの好き?」
「……まぁ、はい。好きです」
どちらかといえば、好きな方ではある。
「よかった。俺も甘いもの、好きなんだ」
「そうですか」
甘いものが好きだとアピールされたけど、こいう時ってなんて言えばいいのだろうか……?
「美鈴さん、危ないっ!」
「えっ!?」
そう思った時、自転車が走ってきて轢かれそうになったわたしを、高木原さんはわたしの腕を引張って寄せてくれた。
「大丈夫?美鈴さん」
「は、はい。すみません……。ありがとうございます」
危なかった!高木原さんが助けてくれなかったら、今頃自転車に轢(ひ)かれていたかも……。
「よかった。美鈴さんが無事で」
「すみません。わたしの不注意で……」
「いえ。ケガがなくて本当によかったです」
そう言って高木原さんは、優しく笑った。