【完結】年上御曹司と始める幸せお見合い結婚



「ねぇ、お父さん」

「なんだ?」

「わたし、梓さんと結婚したいと思ってる」

「え?」

 わたしの気持ちは、もう迷わない。そしてもうぶれない。 わたしはこれからも、梓さんと幸せになりたいから。だからわたしは、梓さんとの明るい未来のために、これからもちゃんと梓さんと向き合っていく。

 梓さんと結婚して、絶対に幸せになる。お父さんやお母さんみたいに、ずっと仲良しでいれるような夫婦になりたい。

「梓さんは、わたしのことを本当に真剣に考えてくれてるの。……この先の未来のことまで、ちゃんと考えてくれてて。この先、そんな風に真剣に考えてくれる人って、きっと梓さんしかいないと思うんだ。わたしもきっと……。そうなんだと思う」

 わたしがそう言うと、お父さんは少し安心した様子で「そっか」と答えた。

「お父さんは、今でも愛してるんでしょ?お母さんのこと」  

「当たり前だろ?俺はずっと、美優紀のことを愛してる。 もちろん、美鈴のことも、秋哉のことも愛してるぞ?お前たちは、俺の大切な家族だからな」

 お父さんはそう言うと、わたしの頭をグシャグシャと撫でた。
< 53 / 112 >

この作品をシェア

pagetop