【完結】年上御曹司と始める幸せお見合い結婚



「た、ただいまぁ……」

「おかえり〜美鈴!」 

 あの後、梓さんに本当に家まで送ってもらい、恐る恐る家の中に入ると、リビングの方からお母さんの声が聞こえてきた。

「お、お、お母さん……」

 どうしよう。昨日のことがあって、かなり気まずい……。

「体調、大丈夫なの?」

「へっ!? あ、う、うん……。もう大丈夫」

「そう。あまり無理しちゃダメよ?」

「うん。 ありがとう……」

 アレ?お母さん、怒ってないの……? 怒ってるのかないのか、全然分からない……。

「高木原さん、いい人じゃない」

「えっ!?」

「梓さん、だっけ? 美鈴のこと、心配してずっと付き添ってくれてたんですってね?」

「えっ!?」

 そ、そういうことになってるの!? な、なるほど……。それでお母さんは、怒ってないのかな?

「本当にいい人と出会ったわね?美鈴。お母さんは、すごく嬉しいわ。あなたと梓さん、本当にお似合いだわ」

 そう言ったお母さんは、嬉しそうに笑っていた。

「……ありがとう、お母さん」
  
 お母さんのためにも、わたしは幸せにならなくちゃ。
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