私らと、ざまぁするぞ!〜冤罪で追放された令嬢に手を差し伸べたのは異世界の戦士たちでした。


(こんなことになるなら……)



……こんな結末になるなら、お父様とお母様の言いなりになんて、ならなきゃよかった。

自分の意思を殺して、出仕に従わなきゃよかった。

夢をも捨てて……。



隙間から覗く青い空を目で追いながら、過去の事を思い出す。

かつて、私が夢を語ったことで……追放された人がいた。

苦い、苦い思い出だ。





ーーー私が幼少の頃。

父、鳩槃茶王が抱える鳩槃茶衆族大兵団には、『老師』と呼ばれる一人の神術士がいた。

『神術士』とは、その名の通り、神族なら大なり小なり必ずその身に携えている『神力』を使った術士のこと。

神族の住まうこの世界では、一般的な力である。

魔界からの残虐な侵略者・魔族に対抗する力としては有効な力だ。



そんな神術士の老師は、その名の通りおじいちゃんで、兵団所属の神術士の指南役であった人だ。

おじいちゃんの上、体が細く小さい。

なのに……とても、強い。

技の規模、技術が子供の素人目から見ても別格なことがわかる。それだけ老師の強さは圧倒的だった。



(すごいなぁ……)



老師の強さにすっかり憧れを持ってしまった私は、兵団の鍛錬を毎日のように見学しに行った。

私が神術に興味を持っている事を老師は察知していたのか、老師の付き添いの下、鍛錬をすぐそばで見学させてもらったり、時には簡単な術を教えて貰ったり。

そして、私はいつの日か夢に思った。
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