年下のかわいい後輩くんが彼氏になりました
◎ 秋の新人戦


いよいよバレー部の新人戦が開幕した。

今回も平日から試合がスタートするので、前半は応援に行くことができなくて。

相変わらず啓太からの結果報告メールを待っている状態。

今回違うのは啓太がレギュラーになって、全試合出場できるんだって。

トーナメント表を見ると、順調に勝ち進めば準決勝で豪くんの学校と対戦することになっていて、その試合の日が土曜日だからどうしても啓太にも豪くんにも勝ち進んで欲しいと願ってるの。

≪優菜、今日も勝った。豪先輩のとこも勝ったから明日は直接対決だよ。学校に戻ったら優菜んちに直行するから、詳しい話はその時にね!≫

≪わぁ!おめでとう!啓太活躍できたのかな?早く帰ってきてね。待ってるね≫


その日の7時間目の授業中に予定よりも早くバレー部を乗せたバスが学校へ帰ってきたようで、啓太が昇降口で待っていてくれた。

「啓太!おめでとう!」

「優菜、ありがとー。早く帰ろ」

相変わらず啓太を見かけた女の子が啓太に話しかけてくるから、啓太は早く学校から立ち去りたいみたいなんだけど。

『啓太くん、明日は応援に行くからねー』

なんて言われて。

啓太は優しいから、そんな女の子に返事する代わりに手をあげて応えて。

明日、バレーの試合に沢山女の子が来そうで。

なんか応援に行くの少し気が引けちゃう。

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