幼女で領主で聖女様!?名前を奪われ外れスキルと追放されたけど、辺境の地でなりあがる!
「ああ、肉を焼くのに、串が欲しいと頼まれたからな。サージが庭で肉を焼くと言っていたぞ」

 サージがやろうとしているのは、網の上や直火で、食材を大胆に焼く料理。前世で言うところのBBQである。
 最近、街の大人達が男女問わず基本的な戦闘訓練は行うようになったので、彼らに野外での調理を訓練するつもりであるという話はリーゼも聞いていた。
 野営の時の訓練も兼ねているそうだが、皆で美味しいものも食べようという心遣いだろう。

「楽しみだねぇ、お肉焼くの。あと、そうやって炉の前にいるムラトはカッコいい!」
「はは、リーゼは口がうまいな」
「穴掘ってるところもカッコいいよ」
「俺の掘った穴をすぐに固めてくれるリーゼもカッコいいな」

 ムラトの言葉に、リーゼはえへへと笑った。
 ムラトは、デリモからの脱出路を整備してくれているのだが、リーゼもそこに同行することが多い。ムラトが脱出路を整備する手際は見事の一言に尽きる。穴を掘る速度も、とんでもなく早い。
 デリモの外に逃げる道を、思っていた以上に早く整備することができそうだ。

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