幼女で領主で聖女様!?名前を奪われ外れスキルと追放されたけど、辺境の地でなりあがる!
 今まで、自分がこんなに嫌な人間だなんて考えたこともなかった。自分の中の醜さを目の当たりにして、今までとは違う絶望が押し寄せてくる。
 胸が痛い。まっすぐ座っていることもできなくなって、リーゼロッテは床の上に丸くなった。

(怨(うら)むよ、女神様。私……皆を守ることができるスキルが欲しいって言ったのに)

 目から、ぼろぼろと涙があふれてきた。

「どうして……こんな……」

 床の上にうずくまったまま、しくしくと泣き始める。この世界に生まれてから、こんなに泣いたのは初めてのことだった。

 泣きながら眠りに落ちてしまったようで、ふと気を取り直した時には、部屋は薄暗くなっていた。ぐぅ、とお腹が鳴って、自嘲する。

(こんな時でも、お腹って空くものなんだ)

 絶望していたら、空腹なんて覚えないものだと思っていた。だが、泣きながらも眠ったことで少し落ち着きを取り戻したらしい。
 日が沈むと部屋の中が寒くなり始める。ぶるりと身を震わせたけれど、上に羽織るものなんて、もちろん持ち合わせているはずもない。

(……これでも身体に巻いておけばちょっとはましかな)

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