幼女で領主で聖女様!?名前を奪われ外れスキルと追放されたけど、辺境の地でなりあがる!
聖獣の存在に気付いたらしい盗賊達は、獲物を途中で投げ出し逃げていく。残った傭兵団の団員達は、ほっとした様子でこちらに向かってきた。
「まさか、"硬化"スキルにこんな使い方があるなんてな」
サージは目を丸くしている。リーゼの目論見通り、サージの傷口は綺麗に塞がっていた。
けれど、リーゼは気づいていなかった。血を固めただけではなく、完全に傷口が回復していることに。
それは、よく知られている”硬化”では、説明のつかない事例であるということもまた気づいていないのだった。
* * * * *
『どうか、娘を守ってもらえませんか』
かつての雇い主の娘からそんな手紙が届いたのは、サージがベイティス傭兵団を結成してちょうど十年目のことだった。
傭兵団を結成したのは、サージを慕ってついてくる仲間達を無駄に死なせたくなかったからだ。
個人での武勇には限りがあるが、統率の取れた軍団として行動すれば、生き残れる確率は高くなる。
(あのお嬢さんが、二児の母か。最後に顔を合わせたのは、フリードベルク公爵家に嫁入りする時の道のりの護衛だったっけ)
ベイティス傭兵団は、ある伯爵家で警備隊として雇われていたことがある。
「まさか、"硬化"スキルにこんな使い方があるなんてな」
サージは目を丸くしている。リーゼの目論見通り、サージの傷口は綺麗に塞がっていた。
けれど、リーゼは気づいていなかった。血を固めただけではなく、完全に傷口が回復していることに。
それは、よく知られている”硬化”では、説明のつかない事例であるということもまた気づいていないのだった。
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『どうか、娘を守ってもらえませんか』
かつての雇い主の娘からそんな手紙が届いたのは、サージがベイティス傭兵団を結成してちょうど十年目のことだった。
傭兵団を結成したのは、サージを慕ってついてくる仲間達を無駄に死なせたくなかったからだ。
個人での武勇には限りがあるが、統率の取れた軍団として行動すれば、生き残れる確率は高くなる。
(あのお嬢さんが、二児の母か。最後に顔を合わせたのは、フリードベルク公爵家に嫁入りする時の道のりの護衛だったっけ)
ベイティス傭兵団は、ある伯爵家で警備隊として雇われていたことがある。