死神は花を狂おしい程愛してる
「は!?」
そう言うと、蒼士は一目散に玄関へ駆け出した。

「え?そ、蒼士さん?」
花楓も目を丸くして、蒼士が出ていった後のドアを見つめた。
「あの…どうしたんでしょうか?
蒼士さん」
「蒼士の友人が来てて、花楓様を紹介する約束をしていたんです」
「あ、そうだったんですね。
じゃあ…私もそちらに向かった方がいいですね!」
そう言って、花楓も玄関の方へ向かった。

花楓が向かうと、蒼士が男達ともめていた。

「だから!帰れっつてんの!?」
「だから!嫌っつてんの!?
元々、俺に紹介する約束だったじゃん!?
気が変わったってなんだよ!!」
「二人とも、落ち着けよ!」
「里津は、黙ってろ!!」
蒼士と太一が言い合いをしていて、里津がなだめていた。

「蒼士さん?」
「花楓…?」
「お友達なら、リビングにお通ししてお話した方がいいんじゃない?」
「え……?
この人が、蒼士の///?」
「マジかよ…/////思ったより、綺麗……」
里津と太一が、花楓に見惚れている。

「初めまして。
蒼士さんの妻になりました、花楓と申します」
微笑んで、頭を下げる花楓。

「妻!?」
里津と太一がびっくりして、ハモる。
「どうなってんだよ!?蒼士!」
「話が違うだろ!?」
「だから!そうゆうことなんだよ!
詳しいことはまた話すから、今日は帰ってくれ!」

「わかったよ…」
しぶしぶ屋敷を出ていく、里津と太一。
それを見届けて、蒼士が花楓に向き直った。
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