ノイズのなかで、彼を待って。
なるべく電源を使わないようにしていたので、明るくなった画面の右上にある電池残量はたっぷりと満たされていた。

時刻はもう9時を少し過ぎたところだった。

私が家を出たのは朝の7時くらいだったろう。

それからここまで来るには約一時間半。集合時間丁度に着くはずだった。

私はそのままロックを解き、緑色のメッセージツールアプリをタップした。

赤色のメッセージ通知は決して私の目を止めさせたわけではなかった。

一番に開いたのは、彼とのトーク画面だった。
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