誰を?何を?見ているの?

☆☆パーティーへ


薫と一緒に暮らし初めて
違和感がないのに
正直驚いていた。

とも子からも
「なによ。うまくやってる
みたいじゃない。
携帯みてる顔もまんざらでは
ないわよ。」
「えっ?本当に?
だけどさ、違和感ないんだよね
邪魔でもないし
嫌でもない····なんだろう?」
と、言う私にとも子は
何言ってるのみたいに
「心が許してるからでしょ。」
と、平然と言われて
そうなのかなぁ~と思う。


今日は、七時にアマダンホテル
だったので
定時で上がり美容室に行き
綺麗にして貰い会場へ。

ホテルへつくと
入り口に薫が待機してくれていた。
「ごめん。」
「大丈夫だよ。いまからだから。
それより、そっちは大丈夫だった?」
「うん。平和だったよ。
このまま、連絡ないとね。」
と、話しながら
薫は、私の手を自分の腕に置く
私は、薫から預かっている
指輪をタクシーの中で嵌めていた。

その指輪を薫は、触ってクリクリ回す。
クスッ、癖なのかな。
笑っていると
「ん?」
と、見るから
なんでもないと首をふる。

会場に入ると
回りからザワザワと····

薫は、私を主催者の方へ
紹介をした。
「風間さん、結婚の報告は
受けてましたが!
これ程の美しい方とは。」
と、言われて
「妻の彩葉です。」
と、言う薫に
「本日は、おめでとうございます。」
と、頭をさげる彩葉に
主催者は、嬉しそうにしている。

薫は、彩葉を連れて
挨拶に回る

途中で、総帥に会い
「彩葉ちゃん、今日はありがとう。」
「あっ、お義祖父様。
私でお役にたちますか
と、心配ですが。」
と、言うと
「いやいや、十分じゃ。
回りは、ずっと二人を見ておる。
その上、薫の鼻の下がのびておる。」
と、言われて
薫を見上げると
薫は、にっこり笑っているから
彩葉も赤面してしまった。
「ほうほう、仲の良い姿を
見せてもろうたわ。
勇三にも知らせておこうかのう。」
と、言うと
側近の阿川さんも嬉しそうにしていた。

彩葉と薫は、総帥に挨拶をして
ホテルを後にした。
「ごめん、食べれなかっただろ?
何か食べて帰ろうか?」
と、言う薫に
「そうだね。お腹空いちゃった。」
と、言うと、薫は中華のお店に
案内してくれた。

席に通されてから
「今日は、また、綺麗だね。」
「うふふっ、ありがとう。
少し、頑張っちゃったよ。
おかしくなかった?」
「全然。いつも綺麗だけど
ますます綺麗で、優越感だった。」
と、言うから
「薫も、そんな事言うんだね。」
と、言うと
「そんなこと?普通でしょ。」
と、言うから笑ってしまった。

「なんだか、不思議な感覚なんだよね。
薫といて、嫌でもなく、邪魔でもなく、
違和感もない。
こんな出会いじゃなかったら
恋人?とかになれたのかな?
と、思えるほど。」
と、言うと薫も同じ思いを
抱いていたと言った。

「じゃ、もう少し親交を深めても?」
と、言われて
お店を出てから、手を繋いで
タクシーに乗り帰宅をした。

親交を深めて····と
言うから、もっと違う事かと
思って構えてしまったが·····

本当、薫って面白い。

帰宅してお風呂に入り
ゆっくり過ごした。
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