誰を?何を?見ているの?

☆☆結婚式



私達の······

俺達の·······

結婚式を本日迎える事ができた。


出席者は、

薫のお祖父様
お兄さんの哲さん
お祖父様の側近の阿川さん
水野さん

私の両親
おじいちゃま
側近の黒木さん

とも子と凪

病院の関係者
院長から各科師長・主任
勤務でない諸先生方

納品業者、病院関連会社

沢山の方々にお祝いして貰い
私達は、幸せな時間を過ごした。

お祖父様とおじいちゃまは、
とても嬉しそうにしていた。

場内が暗くなり
スポットライトがピアノにあたり
天音さんが登場した。

世界でも有名な
永倉 天音の登場に
出席者は、びっくり。

天音さんのピアノは
素晴らしかった。

二曲、奏で頂いた。

その後は、
天音さんのサインが
欲しい方で天音さんは
囲まれていた。

「薫ちゃん、彩葉さん
ご結婚おめでとうございます。」
と、帰りに挨拶をしてくれた
天音さんに。
「わざわざ、お越し頂いて
本当にありがとうございました。
あの時、私を救って頂き
ありがとうございます。」
と、頭を下げると
「天音、ありがとう。
あの日、何も言わなかったから
知らなかった。」
と、言う薫に
「だって、薫ちゃんは、
私の大切な幼馴染みだから。
それに、私、この人
彩葉さん、嫌いじゃないから。
自分の事より
人の為に悩んだり、泣いたり、
悔しがったりする
こんなお医者さん、いないから。
二人には、幸せになって欲しい
じゃない。」
と、言ってくれた天音さんを
思わず抱き締めると
天音さんは、驚いていたが
私の背中をポンポンと
叩いて
「幸せになってね。」
と、言ってくれたから
なんども、なんども頷いた。

とも子は、まもなく出産だから
出席を控えるように
言ったけど。
「いやよ。私は、ずっと
彩葉の幸せを願ってきたのよ。
絶対、出席。
何かあっても沢山先生方いるから
心配ないし。」
と、きかずに出席してくれた。

友人からのコメントも
とも子がやってくれた。

笑いありの中
私の辛い日々も知っている
とも子は、涙をいっぱいためながら
話してくれた。
そんな、とも子と抱きあいながら
二人で涙を流し
凪に、呆れられてしまい
会場から笑いが起きた。

そんな⋅⋅⋅⋅⋅⋅

凪も、私達の大切な幼馴染みの
遥の話をしてくれた。
凪にとって遥は、大事な親友であり
良きライバルだった。
あいつがいたから、今の自分がある
と、話した後に
「遥の事は、一生忘れない。
でも、遥、心配するな
遥と同じ位、大切な友人ができたよ。
薫、お前だ。
ずっと、彩葉を頼むな
そして、ずっと、俺達一緒に居ような。」
と、伝えてくれた凪。

薫の瞳に涙が光っていた。

そんな、薫と凪を
私ととも子は、嬉しくて見つめていた。

それから⋅⋅⋅⋅⋅⋅
私からお祖父様へ

薫から私の両親へ
花束と宜しくお願いします。
の言葉を。

私は、
私の両親、おじいちゃま、黒木さんへ
お礼の言葉を。

サプライズで
薫から兄・哲さんへ
感謝の言葉。
お祖父様と阿川さんへ
感謝の言葉を。

こんな言葉では、言い表せないのは
わかっているが、どうしても
伝えたかった。

本当に、後半は
涙⋅⋅⋅⋅なみだ⋅⋅⋅⋅⋅⋅涙⋅⋅⋅⋅⋅の会場となっていた。

帰りに皆さんに
体が干からびる⋅⋅⋅⋅⋅かと思った
と、言って頂いた。

すべての方を見送り
スタッフの方々にお礼を言って
家族でお茶を飲み
ゆっくりしてから
私達は、マンションへと帰宅した。

新婚旅行は⋅⋅⋅⋅⋅やはり⋅⋅⋅⋅⋅ない。
だが、明日と明後日は、
二人とも休みを頂けた。

休みの間に
薫の両親のお墓
遥のお墓に行こうね
と、二人で話しあった。
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