彼の溺愛 致死レベル ゾルック 四人目



「これで、みくるは満足なわけ?」


俺の側にいたいって未練は、
少しもないわけ?




「……はい」




『はい』って、なんだよ!

ちょっとは戸惑うとかしろよ!


どんだけ俺のことを、
嫌ってるんだよ!!




マジでムカつくし。

マジで凹むんだけど!!





「……氷牙さんの家の荷物は
 今日中に……何とかしますから」



「俺、今日は帰らないから。
 荷物全部出したら、
 合鍵はポストに入れておけよ!」





イライラが止まんない。

ぶつける声が、怒りになってしまう。




「氷牙さんに
 肩代わりしてもらった借金は、
 高校を卒業して働きだしたら、
 少しずつ返します」


「それはいい」


「でも……」


「手切れ金だって言ってんの。
 今後、俺に関わらないでくれたら、
 それでいいから!」


「……それでも
 ……必ず返しますから」




だからさ。


俺より総長を選ぶなら

もう俺に
関わらないでくれ!って言ってんの。




一生会わないくらいの
縁切りをしてもらわないと

俺の未練も、断ち切れないんだよ!!


それくらい、わかれよ!!



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