彼の溺愛 致死レベル ゾルック 四人目




総長は、真ん丸の瞳がなくなるほど
上品に微笑んで。


「ごきげんよう、僕の姫」


なんて言いながら、私の頭を撫でてきたから



「気安く触らないでって、
 いつも言ってるでしょ!」


条件反射で、
総長の顔に向かって、回し蹴りを放つも……



これまたいつも通りに

ひょいっと、交わされてしまった。




うぅぅ……


私の回し蹴りも、まだまだだなぁ……




……って。

何しちゃってるの、私??




5メートル先の車道に、
バイクにまたがったままの氷牙さんがいるのに。


こんな素を、さらけ出しちゃって……



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