【完】孤独なメイドは執事を独り占めしたい
ペンダントを自分の鼻の方に持ってきて匂いを嗅いだ。

いい匂い。これでまたボクは頑張れるよ。

「アルマ」

「ルイス様!?どうなさったんですか?」

「いや...。それより、お前は何をしていたんだ?ペンダントの匂いなんか嗅いで」

「これはその、ペンダントに押し花にしたバラを入れていて、その匂いを...。安心するんです。この匂い」

ルイス様に変なところ見られてしまった。嫌われてしまったかな。

「...そうか」

アルマのペンダントを手を取り、自分の鼻に近づけたルイス。

突然の事で、アルマは何が起きているか分からなかった。

「ル、ルイス様?何を...」

ルイス様がボクのペンダントを!?

どうなっているの?ち、近い...!

ルイス様の顔がボクの近くに。息が当たりそうだよ。

頬を赤く染めて、目を瞑り、拳に力を入れてプルプルし始めたアルマ。
< 10 / 148 >

この作品をシェア

pagetop