【完】孤独なメイドは執事を独り占めしたい
「お前の言う通り、いい匂いだな。心が安らぐ」

ペンダントをそっと戻してアルマに優しい笑顔を見せた。

その笑顔はアルマの心臓の鼓動を早まらせた。

ルイス様がボクに微笑むなんて...。

こんな顔、今まで見たことがなかった。

「このバラ、まだあるのか?」

「はい!少しですけど」

「なら、俺にもくれないか?このバラ、お前の言う通りとても落ち着くんだ」

「分かりました。今夜、お部屋にお持ちします」

「ああ。一つ忠告しておく。来る時はアルーシャに気をつけろ。あの人はまた何かを企んでいるからな」

「また、ですか?」

アルーシャ様はここ一週間何もしてきませんでした。

もしルイス様の言うことが本当なら注意しないと...。
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