独占欲強めな御曹司は政略妻のすべてを奪いたい
いきなり借金を認めた私に、透哉さんは当惑しているだろう。それでも事実を知った今、謝罪せずにはいれなかった。

透哉さんのお母さまは大きなため息をつく。

「今さら謝られてもね。透哉が止めるから黙っていたけれど、本来ならあなたのお母さまに『これから家族になろうとしている相手にお金の無心をするなんて、お嬢さんにどういうご教育をなさっているのですか』と問い詰めたいところなのよ」

信頼関係を築いていこうとしている矢先に、あなたはそれを壊すようなことをしたのだと、透哉さんのお母さまは私を叱責した。相当腹に据えかねているようで、こちらが言葉を挟む隙も与えられない。

しかし透哉さんのお母さまの意見はもっともだ。実際に金銭を要求したのは母だが、私はうなずくしかなかった。

「そもそも初めに透哉が琴子さんの身辺調査を拒んだのがよくなかったわ。こそこそ探りたくないだなんて甘いことを言って……。透哉は真崎家の跡取りとしての自覚が足りないの。こうなったのはあなたの責任よ」

< 19 / 128 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop