独占欲強めな御曹司は政略妻のすべてを奪いたい
「所用で近くまで来たのでお気遣いなく。結婚指輪を見せていただけますか?」

透哉さんの言葉に、店員さんは満面の笑みを浮かべる。

「おめでとうございます。どうぞこちらへ」

VIPルームに通され、座り心地のよい革張りのソファに座ると、まずはシャンパンとチョコレートでもてなされた。

そのあと私たちの前に、たくさんの結婚指輪が並べられる。

指輪はベルベットのジュエリートレイに載せられ、プラチナの輝きがとても美しかった。

「どうぞお手に取ってご覧くださいませ。こちらのデザインをもとに、フルオーダーでお作りいたします」

「琴子はどれが好みだ?」

いくつか試着させてもらったあと、透哉さんに尋ねられた。

「そうですね……。透哉さんはどれがお好きですか?」

つい訊き返すと、彼は甘く微笑む。

「俺は琴子が選んだものを着けたい」

「はい……」

顔が赤くなった。店内が薄暗くてありがたかった。

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