【完結】最高糖度のキミが好き


 話をしている間に食堂に到着した。扉の前では食券の機械が並び生徒たちが列を成している。今日の日替わりランチのメニューは中華料理らしい。春巻きが美味しそうだなぁと目移りしながら中に入ると芽依菜ちゃんは足を止めた。



「何だろあの人だかり、また日野くんかな」



 彼女は近くの人の山を見て首を傾げる。視線を向けると、人の山はほぼ全員が女子生徒だった。誰かの周りをバリケードみたいに囲むようにして集まっている。その中央には日野くんが座っていた。


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