生まれ変わったら愛されたい〜元引きこもりニートの理想の異世界転生〜

暗雲

そうして、更に3年が過ぎました(早すぎ疑惑)。

結論から言うと、ハウルとナンシーは侵略者ではなく、街の発展に寄与してくれる貴重な存在だった。

二人は魔法を使える。

家事全般お手のものだ。

ハルルのアオハル恋愛?

ミシェルのシスコン卒業と婚約?

そんなもの全く進展もせず今日に至っている。

18歳になったハルルは、アオハル学園を中心に、益々精力的に便利グッズの発明に取り組んでいた。

相変わらずスーパーシスコンのミシェルだったが、彼が18歳を過ぎた頃から、島の大人達と島外へ出かけることが増えてきた。

その度に、

「ハルル、不本意だけどハウルに護衛をお願いするから絶対に一人で行動しないでね?」

と念を押されるのだが、父やミシェル達が、どこで何をしているのかは決して教えてくれない。

ミシェルから離れて、ハウルと過ごす時間も増えてきたけれど、硬派なハウルとの距離は思ったほど縮まらなかった。

ハウルは優しいし、ミシェルの不在時は影のようにハルルを見守ってくれる。

しかし、この世界で獣人と人間が結婚できるのかも不明。

前世でも恋愛をしたことのなかったハルルには、どういう感情を恋というのかわからないままだった。

ハウルとナンシーが一緒にいるところをよく見かける。

狼と猫の獣人が結婚できるのかも謎。

謎だらけで、恋をしなければならないとの焦りもなく、目下、ハルルの好奇心は恋愛以外の発明に傾けられていた。

要するに、今のところは恋愛に割く時間はない、という結論に至っていた。


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